이 기사는 <뉴스앤조이>가 10월 15일 보도한 '오사카 예수전도단 20년 헌신, 돌아온 건 이혼 위기'라는 기사를 번역한 것입니다. 일본어로 번역할 필요가 있다고 판단해 번역본을 올립니다. - 편집자 주 

「あなたは捨てられるけど、チームは捨てられない」
「母さんよりはチームを選ぶよ」

[ニュースアンドジョイ(NEWSNJOY)ーク・グォンヒョ記者]この話を聞いた日、Aは数時間嗚咽した。自分よりミニストリーチームを選ぶという夫と子供たちの言葉が、短刀のように胸に突き刺さった。20年間すべてを捧げ献身したミニストリーと家庭、すべてを失うところだ。一体、どこから何がどうやって間違ったのか。

このミニストリーチームは、日本大阪イエス伝道団(大阪YWAM)である。Aは、1993年に20代で大阪へ渡り、DTS(イエス伝道団の訓練プログラム)を終えて大阪YWAMに献身した。約20年間スタッフ(働き人)として働いた。大阪YWAMで回心しクリスチャンになった日本人と結婚した。子供も4人産んだ。今年、一番上の子が高校3年生、末っ子が小学校5年生だ。

Aは最近大阪YWAMを離れた。夫と子供たち、できるのならそこにいるスタッフたちも連れて出てきたい心情だ。チームで起る非常識的なことに、これ以上耐えられないからだ。しかし、夫と子供たちは、むしろAの精神状態がおかしいと言う。妻と母を捨てることになってもこのチームに残ると言うのだ。

▲ 大阪YWAMは、韓国のYWAM から派遣されたキムジョンファン宣教師が1989年に開拓した。(大阪YWAM ホームページから)

<NEWSNJOY>は、この2週間大阪YWAMを取材した。日本へ渡りAに直接会って、大阪YWAMで働いた元·現職のスタッフおよび大阪DTS修了者約10人と直接会ったり通話したりした。大阪YWAMの設立者であるキム・ジョンファン宣教師と、現在リーダー級で働いているスタッフたちにも会って話を聞いた。大阪YWAMで一体何が起っているのだろうか。

毎月2,500万ウォン以上の収入推測…「お金がどこに使われるのか分からない」

大阪YWAMは、韓国YWAMから派遣されたキム・ジョンファン宣教師が1989年に開拓した。無一文から始めたが、もうスタッフ40人ほどの団体になった。シングルのスタッフ約20人は4階建ての建物(ベース)で共同生活をし、キム・ジョンファン宣教師の夫である日本人牧師はベースの近くでBCI(Blessing Church Int.)教会を牧会する。毎年5、6人くらいの韓国人·日本人がDTSを受けに来る。日本のキリスト教徒の割合を考えれば、これくらいの規模だと相当大きいミニストリーに属する。

外面を見ると、福音の実が実りにくい地である日本に地歩を占めて成長しているキリスト教共同体のように見える。ところが、ここでミニストリーをしていて今は離れたり、今もミニストリーをしている数人の話を聞いてみると、大阪YWAMの内部はまったく別の世界だ。<NEWSNJOY>が会った情報提供者たちの話は次のようなものだ。

情報提供者たちは、この20年間会計報告が一度もなかったと言った。書面での報告はもちろん、大阪YWAMの予算規模がどれほどか知っている人は、キム・ジョンファン宣教師と夫の牧師、秘書級のスタッフ1〜2人が全部だと話した。団体構成メンバーらは、お金がいくら入ってどう使われるか気にせず、気になってもキム・ジョンファン宣教師のカリスマに圧倒されて誰も疑問を提起することができなかったと語った。

ⓒニュースアンドジョイ ク・グォンヒョ

大阪YWAMのスタッフたちは、お金を貰って働くのではなく、お金を払って働く。毎月「スタッフ費」という名目で、シングルのスタッフは5万円(韓国ウォンで約55万ウォン)、結婚したスタッフたちは一人当たり1万円(韓国ウォンで約11万ウォン)ずつ団体に払う。

この金が大阪YWAMに入る最も大きい収入である。あるスタッフによると、現在スタッフ費だけで毎月1,500万ウォン以上入ってくる。これにスタッフたちがBCI教会に出す什一献金と他の献金、約20人のメンバー(教徒)が出す献金を合わせると毎月2,500万ウォン以上は入ってくると推測されると言う。確かな金額は、20年以上いたスタッフも分からない。

YWAM活動自体がテントメーキングミニストリー(スタッフが世で働いて自給自足することを原則とするミニストリーのこと)なので、大阪YWAMの場合、シングルのスタッフたちが共同生活をするために金を払ってミニストリーをするというのは、ある程度理解できる。それでも、一ヶ月の食費やベース建物の運営費で2,500万ウォンもかかるとは推測しがたい。

教会のミニストリーにかかるお金を合わせても同じことだ。人件費がかかることもなく、ベースや教会建物には債務もない。それに共同生活するスタッフたちは常に水道光熱費などを節約するように努力し、食事もあまり良いものを食べられなかったと主張する。

情報提供者たちは団体運営にかかるお金がいくらか、残るお金はいくらか、どの口座でどうやって管理されているのか透明に公開されていないと話した。いつも財政状態が苦しいという話だけ繰り返し聞いたと言った。

しかしながら「不動産」は次第に増えていった。大阪YWAMは、2003年に13億ウォンほどの教会用の建物を買い、2008年には10億ウォンほどのベース用の建物を購入した。名義は宗教法人BCI。法人理事長はキム・ジョンファン宣教師の夫で、理事らは彼と近いスタッフたちだ。

2010年にはソウル市麻浦区中洞にあるアパートを4億800万ウォン払って購入した。正確な住所は確認できなかったがここ数年の間に京畿道楊平にも家を買った。韓国にあるこの2軒は全てキム・ジョンファン宣教師の名義となっている。情報提供者たちは当時大阪YWAMにいたが、これらの不動産をどんな過程を通じてどんなお金で購入したのか分からなかった。

スタッフ費出せないとそのまま債務に…相次ぐ「高級ブランドのバッグ」証言

YWAM使役はテントメーキングなので、スタッフたちはほとんど韓国にある派遣教会や知り合いから支援を受けて生活する。それからスタッフ費、什一献金や各種の献金を出して、残るお金で生活する。シングルは共同生活をするとしても月55万ウォンずつ出さなければならないし、結婚したカップルは11万ウォンずつ出すとしても家賃と子供たちの養育費がかかる。

毎月かかるお金を除くとほとんど残りはない。支援金を数百万ウォン受けるわけではないので暮らしが豊かなはずがない。このような事情で、生活のためにミニストリーとアルバイトを並行するスタッフも多かった。

それでもスタッフ費制度は過酷だった。情報提供者たちは、リーダー級のスタッフが誰がお金を出せないかチェックし、出せない分を債務として記録すると話した。スタッフ費をきちんと出せなかったあるスタッフは、「あなたは献金をかじる献金泥棒だ」と言われたそうだ。

スタッフたちは生活費用を減らすために水道·電気を節約しながら必死になったが、キム・ジョンファン宣教師は違った。情報提供者たちは「キム・ジョンファン宣教師はよく高級ブランドのバッグを持っていて、靴も高級ブランドだけ履いた。スタッフたちやメンバー(信徒)たちに自分はオーガニックだけ食べると話したりした」と口を揃えた。情報提供者たちは、キム宣教師が実際にシャネル、プラダ、バーバリー、カルティエ、フェラガモ、トッズなど有名ブランドのバッグを持ち歩いたと証言した。

キム・ジョンファン宣教師「会計報告している…争いで出ていった人たちの作り話」

記者は10月10日大阪YWAMのベースでキム・ジョンファン宣教師とリーダー級のスタッフ4人に会った。後にはキム・ジョンファン宣教師の夫である牧師、情報提供者Aの夫と子供2人もベースに入ってきた。彼らと3時間ほど、いろいろな疑惑について話を交わした。

キム・ジョンファン宣教師とスタッフたちの反応は、一言で「初耳」だった。記者が情報提供者たちの証言を基に質問するたびに、鼻で笑いながら「話しにならない」と首を振った。キム宣教師は「私たちが一緒に暮しているため、関係が家族のように形成される。そのようなわけで、仲たがいしてここを出る際にはすっかり敵に回す場合がある」と話した。トラブルを起こした数人がこのような作り話をしているという主張である。

会計報告は「している」と答えた。それも書面で行っていると話した。その書面を見ることができるのかと聞いたら、会計担当のスタッフに書類を取り寄せた。キム・ジョンファン宣教師は「元々私は3ヶ月ごとに報告するように話しているけど、担当者が自分の仕事もあって忙しいからよくできない。でも一年に一回は着実にやってきた」と話した。

担当者が持ってきた書類は2013年、2014年、2015年の会計資料だった。ところが、一年に当たる文書がA4用紙で4~5枚くらいしかならなかった。共同生活、DTSなどで分かれてあったが、一つの分野当たりにA4一枚、収入·支出を包括的に整理したのが全部だった。

その場で目でざっと計算しても一年に3,000~5,000万ウォンほど剰余金が残るのに、その剰余金が正確にいくらでどこに残っているか、どのように使用されたかについての情報は見られなかった。

一年間の会計報告資料としては粗末ではないかと聞いた。キム・ジョンファン宣教師とスタッフたちは「私たちはこのようなことはよく分からなくて関心もないからだ」と答えた。しかし彼らは、財政状態は毎年催される日本YWAMカンファレンスと宗教法人を管理する日本の文化省に報告すると話した。

報告内容は全スタッフと共有していて、会計報告をしないとか予算と決算がいくらか分からないという情報提供者たちの話はすべて嘘だと主張した。

キム・ジョンファン宣教師とスタッフたちは、不動産も働き人たちと相談した上で購入した物だと話した。韓国にある2軒がキム宣教師の名義となっているのも十分スタッフたちと論議したと言った。韓国なので日本の宗教法人の名義で買うこともできないし、リーダー級の働き人 たちも年金やいろんな問題があって自分の名義でするしかない状況だったと話した。韓国にある家は、自分だけではなく大阪DTSを終えた人たち、スタッフたちが韓国で使用するための目的で購入したと話した。

スタッフ費が出せない人たちにそれだけ債務を負わすのは、数年前になくなった制度であり、それは10年前に大阪YWAMを離れたスタッフBが作ったものだと言った。そうしたBが今になって数々の噂でチームを攻撃していると呆れていた。

キム・ジョンファン宣教師は、高級ブランドのバッグや靴、オーガニック食事のような部分も全部とんでもない話だと言った。キム宣教師は「日本は韓国と違ってあんなことをしてやらなければならない。私がみすぼらしい格好をしていると、日本人はキリスト教自体を見くびる」と話した。キム宣教師は「アメリカにブランド品を安く売っている所がある。私はあそこで一度にたくさん購入してスタッフたちに配ってやるのだ」と釈明した。

キム・ジョンファン宣教師とスタッフたちは、AとB、そして他に元働き人Cの名前を挙げながら、彼らがこのようなとんでもない噂を流していると主張した。キム宣教師の夫である牧師は「チームの中で争いがある時、キム・ジョンファン宣教師がどちらかに味方したりどちらかをもっと認めるように感じられる場合がある。良くない感情を持ってここを離れた人たちは、そのような誤解で他のスタッフを嫉妬したからだと思う」と推測した。

キム・ジョンファン宣教師は「彼らが会計の問題を提起しているけど、彼らの中でスタッフ費を10ウォンでも出した人がいれば出てみろ」と強調した。キム宣教師は「彼らを気の毒に思って私が全部食わしたり着せたりした。なのに今更こんなことされるのか」と言った。キム宣教師とスタッフたちは「そのように話す人たちはチームの中で誠実ではなかったし、他の働き人とよくトラブルを起こした」と話した。

Cが終わりではない…お金の問題だけではない

情報提供者たちと、大阪YWAMのキム・ジョンファン宣教師およびスタッフたちの立場は正反対だ。一つの事件をこちらから見るかあちらから見るかという問題ではなく、そもそも事件自体があった、なかった、という対立だ。会計報告が克明な例だ。一方からは会計報告は全くなかったと主張し、また一方からはあったと言う。明らかなのはどちらか一方は嘘をついているという点だ。

日本の宗教法人法は、宗教法人の事務室にいつも備えなければならない書類と帳簿のリストを明示している。その中には『財産目録、収支計算書および貸借対照表』も含まれている。また、信者か信者ではなくても正当な利益があって不当な目的によることではないと認められた人が帳簿の閲覧を申し込むとそれに応じるようになっている。

キム・ジョンファン宣教師とリーダー級のスタッフたちは、すべての使役者が財政状況を共有していると主張するが、絶対そうではないという元·現職のスタッフたちの証言が続いている。キム宣教師とスタッフたちが主導者として思っているAとB、Cだけではない。彼らの他に少なくとも5人以上の大阪YWAM関係者が会計報告はまったくなかったと話している。

高級ブランドのバッグをはじめとするキム・ジョンファン宣教師の贅沢な生活についての証言も多かった。情報提供者たちは日本と韓国の各地に離れて独立的に生活しており、たいてい互いに連絡もあまりしていない。

彼らは財政問題の他にも大阪YWAMで起っている他の問題についても証言した。会計報告は氷山の一角かもしれない。次の記事では大阪YWAMの閉鎖的な構造から浮かぶ疑惑と、キム・ジョンファン宣教師およびスタッフたちの反駁を取り扱う予定だ。Aが夫と子供たちから精神異常者扱いされながらもなぜここを飛び出そうとするのか、その理由が伺えるであろう。

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